

カプリ・シャツというのはリネン素材のプルオーバーシャツの通称で、“イタリア・カプリ島をイメージさせるシャツ”と言われる。
南イタリアの美しい街ナポリ。
洋服の仕事をする私のような人間にとって、エネルギーに漲った伝説的な職人たちを輩出したまさに聖地であり、人々のパワーに圧倒される感覚を覚えた。
そのナポリから船で60分ほど、ナポリ湾を横断し、カプリ島に至る。
断崖絶壁に囲まれるようにして姿をあらわす港町は、どこまでも開放的な雰囲気を放つ。
カプリ島を愛したローマ皇帝たちは、この島を「甘美な快楽の地」と表現したそうだ。
世界屈指のラグジュアリー・リゾートを体感した僕たちは、リラックスという言葉では言い表せない、優雅な生活を表現してみることにした。

Shirt(YQ1501_35)¥13,200(税込)BUY
クラシックなドレスシャツを作ることは、私たちにとって、一つ一つの基本的なディテールを確認する作業を繰り返すかのよう。
対照的なこのカプリシャツには、ドレスシャツを作るのと同じプロセスは、一つもない。
襟は身頃とのつなぎ目を感じさせない、フラットな作り。
フロントは、手仕事で作られたループでボタンを止める。
袖口は、手で軽く曲げるだけで折り返せる、実用的なデザイン。
裾は、前後の差をつけて、より開放的に。
ドレスシャツから離れて行けば行くほどに開放的で、リラクシーになっていく。
コーディネートを深く考えず、直感的に羽織りたくなるようなシャツ。


鎌倉の海沿いは、このシャツにとって最高の舞台です。国道134号線から135号線へ、そして伊豆へと続く道は、まさに日本が誇るラグジュアリーなリゾートそのもの。この夏、カプリシャツをまとい、そんな特別な場所へと繰り出すのはいかがでしょうか。


貞末 哲兵
クリエイティブディレクター
1977年生まれ。某セレクトショップ販売員を経て、ミラノのデザイン事務所に勤務後、現職。
年1/4をヨーロッパで過ごしていたが、2020年、真の鎌倉シャツを作るため東京から距離を置き、鎌倉に移住した。
2024年現在、再びヨーロッパへと意識を高めると同時に鎌倉・ローカルの大切さを感じている。
趣味:新しいライフスタイルの探究
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