小林　『俺たちの勝手に名品BEST20』ですが、ついに今年で5回目となります！

哲兵　もう5回目か〜、継続は力なりというけど、まさかここまで続くとはね！

宮澤　とにかくまだまだ知らない方のために、再度丁寧に説明しましょうか。

小林　このBEST20は、あくまで我々企画側が「独断と偏見で考える名品」を、ランキング形式で紹介する「勝手な企画」です(笑)

哲兵　鎌倉シャツはあくまでシャツ専門店で、シャツだけでの順位付けももちろん可能なのですが、毎年新しい商品を開拓しているので、こちらもぜひとも紹介したいです！

宮澤　あくまで勝手にですので、ランクインしていなくてもダメというわけではありません。気軽に楽しんでいただけたら幸いです。早速行きましょう！

小林　第20位は『Activeドローコードパンツ』です。今年の秋に販売しまして早速好評ですよね。

哲兵　ベルトループがなく紐でウエストを調整するこの仕様は、トラウザーのマーケットでは今や主流となっています。

宮澤　日本一のトラウザーファクトリーである、エミネントスラックスさんに作成をお願いしております。強化しているActiveレーベルにおいても欠かすことはできません。

小林　今後は様々な素材でトライしていくことになりそうで、楽しみですね！

哲兵　第19位は『ウォッシャブルウールシャツ』です。「素材の鎌倉シャツ」が誇る、NEWクオリティですね！

宮澤　なんとこちらウール100％なんです！ウールと言っても薄手の生地で、秋冬のタイドアップスタイルにはもちろん！夏に着ても汗を放出する特性があるので蒸れることはありません。

小林　つまり実はオールシーズン向け？？年中快適に着ることができそうですね！

哲兵　新しい定番になる可能性を秘めたこのシャツ、僕も早く欲しいです！

宮澤　第18位は『フランス・ニースのネクタイ』です。毎年ランクインするけど、コバと哲兵さんの思い入れが半端ないよね(笑)

小林　すみません、思い入れベースで(笑) 鎌倉シャツでも20年近く販売していて、フレンチコレクションとして多くのお客様にご好評をいただいております。

哲兵　彼らはニースでデザインを考え、イタリアでネクタイを作っています。僕が特に気に入っているのが、モガドールと呼ばれるコットンシルク素材のネクタイです。彼らの定番として、時代が変わっても圧倒的に支持されています。

宮澤　ちなみに、鎌倉とニースは姉妹都市なんです。我々も鎌倉発で色々仕掛けていきたいですね！

小林　第17位は『イタリア製カシミヤクルーネックセーター』です。メンズでの展開は初となります。

哲兵　イタリア北西部に位置する、ジェノバのニットファクトリーに別注をかけました。カシミヤ100%でラグランスリーブを採用。サイズ感は日本向けに編集しました。

宮澤　何度もサンプルのやり取りしてましたもんね。さすがにカシミヤ、気持ち良いですね〜！カラーラインナップも冬のマリンスタイルってイメージ？

小林　まさにそれです！！このセーターにナポリのダウンコートを合わせて休日を過ごしたいと思います！

哲兵　第16位は『プレミアムコットン オックスフォードシャツ』です。この企画は語りたいな〜！

宮澤　イヤイヤ、僕も語りたいですよ！SUVIN GOLDを紡績する際に生じるロス25%分を再利用し、オックスフォード生地を作るエコ企画ですよね。

小林　なんとも今の時代に合ったサステイナブルなシャツですね〜、そしてポケットにはメーカーズシャツ鎌倉のロゴをさりげなく搭載！

哲兵　実は10月に販売して完売してしまい、12月上旬に追加投入します！僕も毎週着用していて、数量が少ないグレーとブルーを早々にGETしたいと思っています(笑)

宮澤　第15位は『HALISON ラムウールカジュアルソックス』です。カジュアルソックス展開するのは久しぶりじゃない？？

小林　日本製では初ですね！ご要望が多かったのですが、鎌倉シャツらしく綺麗めに落とし込むのに苦労しました。何足サンプルを取り寄せたか分かりません(笑)

哲兵　ラムウールにカシミヤを少しブレンドしていまして、上品な仕上がりになりました。これは大ヒットの予感がするね〜！

宮澤　サイズはMサイズのみで、ギフトにも良いかと！

小林　第14位は『ナポリTRAVELLERセットアップ』です。僕は早速購入しました！

哲兵　このファクトリーの最近のベストセラーだそうで、Viaggiatoreというシリーズです。イタリア語で旅人を意味し、まさに出張にピッタリです。

宮澤　コバに教えてもらいましたが、具体的には、生地の復元力良し・ストレッチで快適・通気性も抜群・そして軽い！！だそうです！なんか欲しくなってきたな〜！

小林　ジャケット・トラウザーで単品でも販売していますので、ぜひ多くのお客様に体感していただきたいです！

哲兵　第13位は『7ゲージ スタンドカーディガン』です。特に今年は、屋内に屋外と大活躍です。

宮澤　鎌倉シャツ社員でも持っていない人はいないといわれている名品ですね。今期は物凄い色数を仕込んだんだよね？

小林　全部で8色展開です(笑) 流石にやりすぎという話もありましたが、いずれの色も好評で嬉しく思います。

哲兵　非常に完成度が高いので、来年も楽しみだね！来年は10色やっちゃう？(笑)

宮澤　第12位は『カシミヤブレンドシャツ』です。秋冬を代表する素材です。

小林　ウールを混紡するシャツはたまにお見かけしますが、カシミヤとはなんとも贅沢ですよね。

哲兵　カシミヤを5〜9%ブレンドしていますが、実は綿にブレンドするのは物凄く難しいんです。『素材の鎌倉シャツ』の腕の見せ所となります。

宮澤　この素材に、襟型はFRANCESEが搭載となります。夢のコラボレーションですね！

小林　第11位は『YAMANASHI FABRICネクタイ』です。このBEST20では初めてのエントリーとなります。

哲兵　初めてコバと山梨に訪問したのが5年前かな？ 気がつけば、鎌倉シャツのネクタイを代表するコレクションになりました。

宮澤　素材に関しての探求力が凄まじいとの話を聞きます。ネクタイはインポート生地に目が行きがちですが、日本代表として十分戦える生地ファクトリーですね！

小林　代表作は「メランジソリッド」ですが、まだまだ沢山のネタがありますので、楽しみにお待ちください！

哲兵　第10位は『コードバンベルト』です。なんと5年連続でのエントリー！

宮澤　革のダイヤモンドと評されるこの希少な素材を、定番的にしかもリーズナブルに展開しているなんて、冷静に考えたら変な話ですね(笑)

小林　国内の直営店・オンラインショップはもちろんなのですが、上海店など中国マーケットでも既にベストセラーとなっています。

哲兵　一番需要の高い、コードバンの黒の85サイズは絶対に切らしちゃダメと、いつもコバに話しています(笑)

宮澤　第9位は『12ゲージ タートルネックセーター』です。意外にも初めてのランクインです。

小林　実はこのBEST20を発表する前にいつも完売してしまっていまして…どうしてもこのBEST20で紹介したかったので、発注量を昨年の倍仕込みました(笑)

哲兵　昨年から18G→12Gに切り替えて、より売れるスピードが増しました。時代の気分で少しゆったり着たいというマインドにもマッチします。

宮澤　定番色も良いですが、マスタードカラーをカタログで見て欲しくなりました。え？もうほぼ完売してる？残念。。。

小林　第8位は『イージーケアシャツ』です。通称PALPA（パルパー）と呼ばれています。

哲兵　近年の鎌倉シャツにおいての絶対王者がこの素材です。形態安定性と速乾性を兼ね備えた、すべてのビジネスマンに着ていただきたいシャツです。

宮澤　見た目は上質なドレスシャツです。マーケットに並んでいる形態安定シャツとは一味も二味も違います。

小林　オーダーシャツにおいても大人気だそうです。まだお試しいただいていない方は、ぜひ一度袖を通してみてください！

哲兵　第7位は『コードバン名刺入れ』です。こちらも初登場となります。

宮澤　実は以前もやっていたけど、コードバンを使用した究極の名刺入れをどうしても日本で作りたかったんでしょ？

小林　はい…コードバンの世界的タンナーであるレーデル小川さんで鞣した素材を、下町で創業100年を超える職人が一つ一つ丁寧に作製しています。

哲兵　名刺交換する際に意外と見られているよね。ギフトにも最適です！

宮澤　第6位は『400番手シャツ』です。一言で言うと、前人未到です。

小林　このシャツが登場した時はビビりました。200番手でも世界的に凄いのに、まさか400番手までやってしまうなんて、我ながらこの会社は凄いなと(笑)

哲兵　SUVIN GOLDを原綿に、ユニチカさんの特殊紡績技術により、実現した至極の素材です。これが税込U-2万円で買えるなんて、イタリア人が聞いたら顎が外れると思います(笑)

宮澤　これに関してはもっと語れるんですが、時間の関係上、特集ページをぜひご覧ください！！

小林　遂にBEST5、第5位は『VINTAGE LINEネクタイ』です。

哲兵　鎌倉シャツネクタイでも人気ナンバーワンのこのコレクションは、PITTI UOMOでも異彩を放つ、コモのネクタイメーカーより直接バイイングをしています。

宮澤　80年代のアーカイブを現代的に復刻した80’sコレクションが個人的に刺さります。

小林　ただ古臭いのでなく、独自の感性でアップデートされています。現地で発注する時は、あまりの圧倒的なプレゼンテーションに気絶寸前になります(笑)

哲兵　第4位は『Active ニットシャツ』です。2020年を代表するシリーズとなりました。

宮澤　このActiveレーベルは、機能性、ひいては昨今のリモートワークを始めとする激変するマーケットに向け、新しく立ち上げたレーベルです。

小林　鎌倉シャツのニット素材は僕も大好きで世界一と思っています。この素材をタックアウトして着ることができるので、休日にも良く着ています。

哲兵　もちろんタックインも可能ですし、伸縮性もあるので、とてつもなく快適です。今後もこのレーベルでは多くの仕掛けを考えています、お楽しみに！

宮澤　第3位は『ASCOTカシミヤストール』です。こちらも冬の鎌倉シャツの定番アイテムです！

小林　ニットタイで有名なアスコット社は、実はカシミヤストールも定評があります。今年は10色展開でお届けいたします。

哲兵　多色展開好きだね(汗) カシミヤ100%ながらプライスもお求めやすいので、クリスマスギフトにおいても毎年大人気なんです！

宮澤　元々作製が少ない色もあるようなので、お早めに！！

小林　第2位は『シャツ屋のマスク』です。名実ともに2020年ナンバーワンヒット作です。

哲兵　4月の緊急事態宣言後に、予約販売を開始したのですが、創業以来最大の反響をいただきました！シリーズ累計で驚異の60万枚くらい売れたと思います。

宮澤　シャツ縫製工場で作製したのですが、もちろんどの工場もマスク作ったことがない(笑)鎌倉シャツで販売するマスクなので、縫製・副資材においても手は抜けません。

小林　綿だけでなくリネンやデニムなど、素材バリエーションも広がってきました！コットンカシミヤ素材も出ていますので、ぜひチェックしてみてください！

哲兵　栄えある第1位は…『FRANCESE 新カッタウェイシャツ』です！！

宮澤　出ました！！！

小林　イヤイヤ、これは何ですか？まさか去年と同じ流れですか？

哲兵　昨年デビューした、フランチェーゼシャツですが、かなりの反響をいただきました！この一年で瞬く間に鎌倉シャツのエース格となりました！

宮澤　今回の1位は、そのFRANCESEシリーズから登場した、至極の「カッタウェイカラー」ということですね。

小林　カッタウェイは、マーケットではダウントレンドといわれて久しいですが、あえて鎌倉シャツではここにフォーカスしたんですね。

哲兵　鎌倉シャツはトレンドを追う会社ではなく、独自の方向性でムーブメントを起こす唯一無二の会社なんです。このカッタウェイは、高級なナポリシャツにも引けを取らない、まさに量産の最高峰と呼べます。

宮澤　見た目のインパクトは、襟の強調に驚かれるかもしれませんが、着てみるとスッキリと小ぶりに見えます。どなたでも抵抗感なくお召しいただけるはずです。

小林　昨今はノーネクタイのスタイルも定着しましたし、襟の美しさはシャツ選びの最重要項目のひとつですね。

哲兵　こちらはひとまず数量限定で作製しておりますが、スタッフ受けもすごいので、既に1月に追加作製が決まりました(笑) ぜひお試しいただければ幸いです！

フランチェーゼ　アペルト（カッタウェイ）について

貞末 哲兵

元来、フランチェーゼはナポリのシャツファクトリーが定番としている襟型だ。
フランチェーゼはイタリア語で、直訳するとフランスの、フランス人の、という意味である。
なぜ、ナポリなのにフランチェーゼなのか？なぜ、イタリアーノ（イタリア語でイタリアの、イタリア人の）ではないのか。

ナポリ人−イタリア人は、自身たちがやや大袈裟で派手な人種であることを知っていている。それがイタリアの襟ということであれば、イタリアーノ（現実に存在する）なのだが、イタリアーノは前述の通り、やや大袈裟で派手な襟であり、フランチェーゼは、同じラテンながらイタリアほどオーバーではなく「エレガントで控えめなフランス」という意味合いで名付けられた。

そして、今回のフランチェーゼ・アペルト（イタリア語でオープン）の登場だ。
フランチェーゼの特徴である、ハンドワークによるカーブや身頃に吸い付くような襟、そして全体に「エレガントで控えめなフランス」的要素を持ちながら、角度をよりアペルト（オープン）にしたモデル。
フランチェーゼ・アペルトは、まさに大絶賛中のフランチェーゼの仲間になれるモデルとなった。一方で、現在展開している襟は、かなり小ぶりな作りでスプレッドの仲間というイメージである。

現在、私たちを取り巻く環境や世界は大きく一変した。
コロナ後の世界のファッションはこれまでと大きく異なっていくであろう。
よりシリアスでストレスフルな時代の到来。そんな世界にtoo muchなファッションは不要であり、シンプルで、余計なものを削ぎ落とした服が主流になるはずだ。

そんな今の時代を反映したのが、今回のフランチェーゼ・アペルトである。
「リアルビジネス」「在宅ワーク」、また「カジュアル」、全てのシーンにはまり、美しく、シンプルにその人の個性を引き出す。タイドアップも決まりながら、ネクタイを外した時こそがカッタウェイの真骨頂。ネクタイをするより、ノーネクタイのスタイルが主流になりつつある世界に向けての一着だ。

時代の先を行きながら、全方位的にハマり、鎌倉シャツだけが提案できる究極のシャツの登場である。