玄関を出たら、ひんやりと冷たい風。
寒さが身に沁みてきました。
いよいよ本格的な冬に向かいます。早く春になって白シャツを着てみたい。
この季節に春を感じてみたい。

1993年11月7日、鎌倉シャツは鎌倉の片隅でオープンしました。
アイビーで粋なメンズシャツを中心に小さな店内に並べました。
あの時は近所の私のお友達、子供たちのお母様など本当に女性ばかりでした。
男性のお客様は少なくて内心、焦っていました。
それはそうだ、オープンしてすぐ売れる店なんてある筈がない・・・。

メンズシャツは、あきらめてやめようかな？レディースシャツだけにしようかな・・・。
あら、私ったらいけない！そんなこと考えるべきではないのに。
ピッタリとサイズが合ったアイビースタイルのボタンダウンシャツを、
粋な男たちに着ていただくために鎌倉シャツは店を始めたのです。
よく考えるべきだったわ。
でもあまりにも売れなかったので、ある雑誌に写真を同封して投稿してみた。
すると静かだった店は急にたくさんの人で賑わった。
信じられないことが起こったのです。
これはその当時、全く珍しいシャツで人気になった開襟シャツでした。
短い着丈が女性にピッタリで、しかも15色もヴァラエティに富んでいた。

バブルがはじけたこの頃、服が変化した時代だった。
柔らかい布を使った大人気ブラウスの人気が落ちてきた。
どの女性にも、メンズの生地でボーイッシュスタイル、クレリックシャツが大流行。

それから25年、丸襟だったり袖なしだったり、襟なしだったりしたけれど、
女性用のシャツは当時のベーシックシャツへ戻ってきた。
ベーシックすなわち地味と思っていらっしゃるかもしれません。
でもこれが違うのです！！
海外ではどちらかというと、平凡なというニュアンスが強いらしい。
だけど本当は地味というより上品なシャツ姿の女性を作りたかった。
女性にとって何が楽しみだろうか。
決してお洒落だけが楽しみというものではない。
ただ、言葉使いに気を付けることにより、更に上品で美しい日本の女性が増えることになるでしょう。

そこでマンハッタンスリムと名付けられたこれまでに見たことのないレディースシャツが
2017年12月末、登場することになります。
このシャツのボディーバランスは、前身頃と後身頃の特徴を整えてやっと、
最高のバランスを維持するようになります。
前身頃と後身頃、そしてヨークが高い位置にあり、これは女性の体形を美しく保つことができます。
腕は前に振れるので、袖が綺麗に見えるようになります。

当時のシャツはメンズシャツのサイズを直しただけだった。
その後、何度も女性のシャツを提案したけれど、どうもパッとしなかった。
何故パッとしなかったかが、今になると分かるようになりました。
今までにないシャツの中のシャツが、姿を整え美しい女性の為にようやく誕生します。

同じ名前で1年前に登場したメンズシャツが何故こんなに人気なのか？
ニューヨークの中心にあるマンハッタンという名称のシャツ。
男たちはこの都会の匂いに惹きつけられたのです。
その結果レディースのマンハッタンスリムを着こなした美しく上品な女性に魅了されるのです。

そして女性は、仕事も休日もいつも魅力的な毎日を楽しむようになるのです。