
量産の最高を。
昨今のビジネスシーンにおいて、ネクタイをする機会が少なくなりつつある。
そんな中の悩みの一つが、
「ノータイでもキマるシャツが見つけられない」ということ。
ノータイスタイルと言えば、シャツを着て、
ボタンを開けているだけという人が目立つ。
そこで私たちは、イタリア・ナポリのシャツ襟に着目した。
開きが絶妙なその襟はナポリにおいて「FRANCESE(フランチェーゼ)」と呼ばれる。
高い技術をもつ国内の縫製工場によって、その襟型の量産が可能に。
すべては一人でも多くのお客様に、このシャツの良さを届けるために。
ディレクターが太鼓判を押す、新たな襟の美しさをご堪能ください。
FRANCESE一覧

ノータイでも決まる襟とは?


見えない部分に切込みを入れて大きくカーブを描いた襟。
・襟先が身体(鎖骨)に沈み込み、動いた時に襟が浮きにくい
・ステッチをミリ単位で調整し、襟の着地をより良いものに
・第一ボタンを開ける時、自然に前に落ちるように襟を低めに設定
・ジャケットやセーターを着た時に襟が外に出にくい
・襟のロールを控えめにし、スタイリッシュな印象に


ジャケット着用時
ジャケットのラペルにしっかり収まっている。
襟の立ちが低すぎず、高すぎないのでドレス感もキープします。
FRANCESE一覧
「2019 俺たちの勝手に名品 THE BEST20」
「フランチェーゼ」という襟型とは?
特別対談

哲兵 みなさん、こんばんは。今夜は、『令和の怪物フランチェーゼ』対談です。
哲兵 やはりこの襟は誰が見ても新鮮で新しく、他にはない雰囲気が漂っているのでしょうね。
ナポリの手作業で作られているシャツの襟のカーブと同じ形を再現した「フランチェーゼ」は、ノータイにも良し、タイドアップしても良しです。
宮澤 哲兵さん、もちろん今日のシャツは「フランチェーゼ」ですね!簡単に今日のコーディネートを説明してください。
哲兵 はい。シャツはブロードのロンストの「フランチェーゼ」に、ヴィンテージライン(※1)のネクタイ、ゼニアのトロフェオ(※2)を鎌倉シャツの重衣料ブランド「TEXTEQ」で仕立てました。
「フランチェーゼ」の襟はもちろん最高ですし、100番手双糸を使ったウチのブロード生地(※3)も素晴らしいです。
宮澤 確かに襟もいいですが、生地もいいですよね!ゼニアのトロフェオにも負けない力強さがあります。
ネクタイはいつも通りヴィンテージラインですね(笑)
哲兵 ちなみに時計はグランドセイコーの手巻きモデルです。このグランドセイコーは昔のパテックフィリップに影響を受けていて、
モディファイして現代的にアップグレードさせたような感じが気に入ってます。
現代の技術を駆使し、ステンレスや、サファイアガラスなどを使って、堅牢性も合わせ持ち、なおかつ量産化したすごい時計です。
宮澤 グランドセイコーは同じ日本のブランドとして、非常に共感が持てます。
彼らは、パテックフィリップなど世界最高峰から学び、日本人ならではの『最高の量産品』を作る。
鎌倉シャツもナポリなどから学び、日本人ならではの『最高の量産品』を作るのが目的です。
(※1)ヴィンテージライン/イタリア好きの哲兵このブランドのネクタイが好み
(※2)ゼニアのトロフォオ/トロフィーの意を持つゼニア社の最高ランクの生地
(※3)ウチのブロード生地/100番手双糸を使った鎌倉シャツのオリジナル生地 打ち込み、原綿ともにイタリア製に負けない最高クラス

哲兵 そして、その最高の量産の一つの完成形が、「フランチェーゼ」ですよね。
まさか、ナポリのス・ミズーラ(※4)でしか作れなかった襟を量産化できるとは、夢にも思いませんでした。
宮澤 哲兵さんとイタリアのプーリアや、ナポリなど現地で一緒に学んだのは無駄ではありませんでしたね!
とにかく、あそこまで陽気なイタリア人達が、シャツの神髄の部分には惜しげもなく、手作業を施し、
最高にセクシーな男のために服作りをしているところを見たのが衝撃でした。
哲兵 しかし、さすがの宮澤さんでもイタリアの手作業を量産化するのは無理だと思っていましたよ。
イタリア人は「ファット ア マーノ」(手作業)であることを誇りに思っていますし、それを鎌倉シャツは機械を使って表現するという難題です。具体的に、一番わかりやすいポイントを挙げてください。
宮澤 襟のアウトカーブですね。「フランチェーゼ」は通常の襟よりもかなり急なカーブをつけています。
哲兵 このカーブですよね?確かにこのカーブを持つシャツはナポリとかの数万円するシャツにしか見られません。
どのような効果があるのですか?
宮澤 カーブが強いと最深部から襟が体にうまく沈み込んで、ネクタイをした時も外した時も、キレイな襟のフォルムを実現できるんです。シャツ1枚でもジャケット着用時に、理想の襟の開きと相乗効果で美しい見た目と着用感が得られるのです。
哲兵 でも僕は宮澤さんがかなり長いこと試行錯誤していたので、ナポリの手作業はナポリでしか出来ないと思ってました。(笑)
このカーブを実現するために何をしたのですか?
宮澤 確かに哲兵さんはそんな目で僕を見ていましたよね。(笑)
実は、襟の内部に秘密が隠されていまして、まさにナポリの手作業の素晴らしさです。芯地にハサミで切りこみがなされていることを発見しました。
哲兵 さすがス・ミズーラはハサミの世界ですね!!
そのポイントを日本の精緻な技術の工場さんに持ち込んで、機械を使いながら「フランチェーゼ」を作ったのですか!
宮澤 はい。 徹底した工程分析をして、日本の職人技を理論的に効率まで落とし込むのがMADE IN JAPANの素晴らしさです。
そこは感覚だけに頼らず、実験の繰り返しでス・ミズーラと量産の融合を果たしました。
(※4)ス・ミズーラ/フルオーダーで、一人の個人向けにした超少量生産

哲兵 まさに男たちの「プロジェクトX」ですよね。私も勉強も兼ねて、ナポリのスミズーラをシャツだけでなくスーツも 経験していますが、長ければ1年以上、早くても数ヶ月。しかも現実的でない価格…
宮澤 今回は限りなくナポリのス・ミズーラに近い襟、ボディ設計、そしてすぐにそれが買えて、お値段なんと6900円でございます。どうですか哲兵さん!
哲兵 参りました。(笑)これは宮澤さん、鎌倉シャツにしか出来ない仕事です。
まさに『量産の最高』と言えます。
また、我々にはまだまだ世に出していない数多くの襟型やスタイルがありますので、この先も鎌倉シャツにご期待いただければと思います。
宮澤 まだまだシャツの世界は無限で、探求に終わりはないです。
真新しさだけではなく、研究に研究を重ねてベースクオリティのアップグレードも狙っています。
哲兵 限られたわずかな人のためでなく、多くの人に『量産の最高』を世に示し、お届けすることで、 あくまで楽しみながら、かっこいいシャツ屋になりたいと考えています。
宮澤 ありがとうございました。 それではまたお会いしましょう。
という想いから始まった鎌倉シャツ。