100年以上の歴史を受け継ぐ浅草の革工房「HIROAN」。
伝統的な技術であるコバ磨き、ヘリの後切、ネン引き、
そしてトップメゾンも欲しがる独自の技術「ベタ貼り」により、
薄く、強靭な革小物を作りあげるファクトリーブランドです。
大量生産が主流の中、一つ一つハンドメイドで作製し、
品質にこだわり抜くモノづくりの精神に感銘を受け、
今回ダブルネームアイテムが実現しました。
最高の品質を追い求める職人が作る、
スモールウォレットと名刺入れをご紹介します。
強く、美しい革
今回使用している革は、まずクロームなめしを施し、
さらにリタンニング(再なめし)で「渋」を飽和状態になる限界までいれる、
ヘビーリタンニングと呼ばれる加工で仕上げています。
ヘビーリタンニングは非常に時間と手間がかかる加工方法ですが、
これによりクロームなめしの水に強く、軽くて強度が高いというメリットを保ちつつ、
植物タンニンなめしのもつ美しい革の風合いも楽しめる、
まさにいいとこ取りの贅沢な革ができます。
スマートな大人の品格
無駄な装飾が無いシンプルなデザインは、
主張が強すぎることがなく、洗礼された印象になります。
また、ジャケットの内ポケットに入れても違和感のないサイズ感で、
アウターの型が崩れにくく、ビジネスシーンに最適です。
真似のできない独自の技術
ベタ貼り
「ベタ貼り」とは約0.5mmの薄さに漉いた革同士を貼り合わせる特殊な技法。 HIROANのベタ貼りは革製品において最高の贅沢と評価されています。1枚革だと錯覚するほど自然に貼り合わさっており、薄さと堅牢度といった、相反する二つの利点を両立しています。あるべき場所に縫い目がない仕上がりは凛として品があり、HIROANのトレードマークであるベタ貼りがなす技です。
コバ磨き
HIROANの革製品は、革の切り口であるコバを、折り曲げずにそのまま表に出す「切り目」と呼ばれる仕上げをしています。コバに塗料を塗りつつ、布を使って磨き上げる作業です。この磨きは手作業によるほかなく、量産にはまったく向かない工程。断面を繰り返し磨き続けるこの工程は、奥行きのある自然な光沢がでます。摩擦によって滑らかに整った切り口は、美しく経年劣化にも強いです。
ヘリの後切り
仕上がりの美しさに雲泥の差が出る「ヘリの後切り」。余分なヘリがなくなることで縫い目にかかる負荷を軽減することができます。ヘリの裏にチリやほこりがたまることもなくなるので、ビジネスに必要な清潔感も保つことが可能。少しでも力加減を間違えれば、下の革まで切ってしまうリスクがある手の震えるような作業の為、非常に高い技術が必要です。
ネン引き
HIROANが独自で作製したオリジナルの道具、電熱ゴテを使用。このコテでつけた革の際の溝をネンと呼びます。HIROANのネン引きは、ヘリからちょうど1㎜でつけています。このラインがあることにより、各パーツの輪郭がはっきりし、端正で引き締まった表情になります。目を凝らさないとわからないほどに細部までこだわりが詰まっています。
MAISON de HIROAN
1906年創業、日本最古の革小物工房のルーツを受け継ぐ、長谷川博司氏が立ち上げたファクトリーブランド。一切の妥協を許さず、品質に命をかけてつくられる革小物は、研究を重ねた技術とこだわりの結晶です。