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ディレクター 貞末 哲兵(さだすえ・てっぺい)
メーカーズシャツ鎌倉 常務。1977年生まれ。某セレクトショップの販売員を経て、イタリア・ボローニャに留学。イタリア・ミラノのデザイン事務所に勤務後、現職。年の1/4をイタリアやヨーロッパなどで過ごしながら、国内外でバイイング業務や、MDなどの仕事も兼任する。

改めて「鎌倉シャツのスタイル」について

MONTHLY KAMAKURA 05



顧客の皆様、いつも鎌倉シャツをご愛用くださりありがとうございます。 
今回は、改めて「鎌倉シャツのスタイル」についてお話しさせていただきたいと思います。

「鎌倉シャツのスタイル」は、確かな物作りに裏打ちされたトラディショナルをベースにしながら、僅かに海の匂いのするものだと思っています。 ※ちょうど今月号のトップ画像のような感じですね。 
オックスフォードのシャツに、マリン系のネクタイネイビーブレザーチノを合わすスタイル、と言ったらわかりやすいでしょうか。

鎌倉シャツは鎌倉に生まれ、鎌倉に育てられましたが、創業当時から「トラディショナル×僅かに海のスタイル」を提唱してきたわけではありませんでした。

VAN出身の先代会長はトラッドとボタンダウン を知っており、鎌倉生まれの先代社長はマリンスタイルを知ってはいました。ただ、創業当初の今から約30年前は、スタイルというより上質なビジネスシャツをひたすらに外へ向けて発信することだけを考え、横浜や東京に出店することを志していました。ですから、創業当初のスタイルは言うならば「トラディショナルなビジネスシャツ」ということになるかと思います。(スタイルというより単品のイメージ)



ネクタイは日本の京都製のみでしたので、どことなく和の香りのするネクタイしかありませんでした。(京都は西陣織りで有名で、ネクタイ生地のクオリティは世界にも知られています)


そんな中、今から約20年前のある日、先代社長がイタリアのフィレンツェで行われる世界一のファッション展示会「PITTI UOMO」にバイヤーとして参加した時のことです――



たまたまなのか、運命なのか、鎌倉と姉妹都市である南フランス・ニースのメーカーとコンタクトすることに成功し、ネクタイをバイイングすることになったのです。

当時は真面目一徹なシャツとネクタイしかなかった鎌倉シャツに、突如として現れたエスプリ、南仏のエレガンスが投入されることになり、顧客の皆様も大変お喜びになったのです。それから、私も今日に至るまで毎シーズン南仏・ニースを訪れネクタイ等をバイイングしてきました。




こちらに彼らのネクタイについての特集ページがあるので是非ご覧ください。
https://shop.shirt.co.jp/shop/pages/frenchcollection_t.aspx




洋服の歴史がない日本ですが、この20年の間に彼らのエッセンスや情報を思う存分取り入れたことにより、鎌倉シャツだけのスタイルが出来上がったと思います。
 


当時のコレクションの一部をご紹介します。


↑ドットが少し不揃いなのがレトロ感を感じさせます。
グランドの組織も大柄で迫力があり、今ではほとんど見られないと思います。



↑彼らのチェックはどこか海を連想させます。
清涼感抜群の唯一無二のチェックです。



↑90年代っぽい派手なストライプが今逆に新鮮です。
グランドもかなり派手ですか、どことなくマリンテイストです。



↑ペイズリー柄にもマリンを連想させます。
やはりブルーが非常に美しいです。



というわけで、鎌倉シャツのスタイルは確かな物作りに裏打ちされたトラディショナルをベースにし、鎌倉や、姉妹都市であるニースからインスピレーションを受けたものであると言えます。

このスタイルは、どんなに時代が変わり、働き方そのものが変わったとしても、普遍的な「鎌倉シャツのスタイル」として、アップグレードしながら、守り続けていくつもりです。
日本の精緻な縫製技術で作られたオックスフォードのボタンダウンシャツに、ネイビーブレザー、綺麗な鎌倉の海を連想させるネクタイです。



「鎌倉」という街にとても馴染みますし、そのまま「都心で働くビジネスウェア」としても、非常に美しく映えると思います。また、年代や体型問わず、どなたでも簡単にトライしていただくことができるのも良いところです。

今後もこの創業の地「鎌倉」、姉妹都市である「ニース」から様々なインスピレーションを受け、メイドインジャパン、更なる物作りの高みを目指していきたいと思います。

鎌倉から世界へ向けて発信する「鎌倉シャツのスタイル」が一人でも多くの方に届くことを心から願っています。



それでは、また来月お会いできることを心より楽しみにしております。
最後までお読みいただきありがとうございました。


貞末 哲兵